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当事者不在の泥試合
最近もう“何がなんだか”な状態が続いて、正直ゲンナリしてしまったんで、敢えて静観していたんですが、久しぶりに「後期高齢者医療制度」について、ちょっとに触れてみましょう。

先ず、野党が共同で参議院で審議に入った「後期高齢者医療制度」の廃止法案。
後期高齢者医療制度廃止法案が実質審議入り
以前から書いてるように、私個人は立場的にも感情的にも廃止には賛成ですが、だからと言って“コレ”という決め手になる様な代案が野党に無い限り、与党側に“無責任”と言われても仕方がないし、私ら制度の反対者の立場で見ても、説得力が無いと言わざるを得ません。

与党の方も、対抗すべく見直し案を出してはいます。
所得割も軽減 後期高齢者医療改善策 与党PTが最終案原案
親族が保険料の代理納付も 後期高齢者医療制度
この他にも色々細々と案を出してるようですが、正直どれもこれも“小手先”だけの取繕いと言った印象で、いちいち突っ込む気にもなれません(^^;

また、野党が廃止法案の審議に入ったと言う日に合わせるかの様に発表したこの話。
7割が保険料下がった 後期医療制度で実態調査
つまり、全体的に見てこの制度の“お陰で”7割の人が保険料が下がったんだから、廃止なんかしたらまた下がった人達の保険料が上がるぞと言いたい訳ですな。

一見、利に適ってそうな話だし、私も一瞬納得しそうになったんですが、でもちょっと待て!
それは逆に言えば“3割の人は保険が上がった”と言う事ではないのか!?
もし、本当にこの制度が“お年寄りのための制度”だと言うのなら、10割の世帯が保険料下がってなきゃおかしいでしょう?

・・・と、思ってた舌の根も乾かない内に、こんな発表もあったり。
低所得層ほど負担増 後期高齢者医療制度で実態調査
もう、この制度が始まるって言うのを私がこのブログで書き出した当時から言っていた“力の無い、お金の無い世帯こそ、直撃受けて生活できなくなっちゃうぞ、最悪命に拘わるぞ!”って言うのが、正に現実味帯びてきた様な話ですよorz

まぁ、単純に考える事は出来ないけれど、もし先の記事の“7割”からこぼれちゃった3割の世帯が、こう言った“所得の少ない世帯”だったら、幾ら“7割が下がった”って言ったってこちらとしては聞く耳持てないですよ。
第一“金持ちほど得して貧乏人が損してる”って図式を“国の制度”が公然と作っちゃってるってのは、怒りを通り越してもう呆れてしまいます(^^;

与党側としては、野党の言い分の矛盾を覆すための調査だったんでしょうが、これじゃあ余計に“突っ込みどころ”増やしちゃってる様なもんで、まるで双方“泥試合”
その内容たるや、某巨大掲示板の炎上板の“なじり合い”よりも低レベルってのが、正直な印象です(苦笑)

どってにしてもね・・・



どの記事読んでも、訳の分からない数字の羅列と難しい言葉のオンパレードで、当のお年寄りは勿論の事、私らですら意味がよく理解出来ないって点では、最初の頃にこのブログでも取り上げた政府や厚生労働省の説明と同じで、巧妙に誤魔化されてる様な感覚です。
正に当事者不在と言うか、どの記事からもこの制度に直接晒される“お年寄りやその家族、関係者”や、ある意味お年寄り以上にこの制度に振り回されて実害被ってる“お医者さん達”の姿が見えてこないんですよ、私には。

物凄い暴論かも知れませんが、保険料が上がったとか下がったとか、天引きがどうだとかこうだとかは本当はどうでもいい事なのかも知れません。
“お年寄りを保険と言う社会の仕組みから切り離して別枠にする”って考え方自体が、この制度が“姥捨て山制度”って言われる本当の理由、有一無二の“真実”なんじゃないでしょうか?
それを、一般人が理解できない(もしかしたら当の政治家さんすら分っていないかも知れない)様な理屈や御託で凝り固め、実態の分からない物にしてしまってるって点では与党も野党も同罪ですよ。

ハッキリ言って、こんなんじゃ仮に近い内に総選挙が起きても、与党も野党も両方支持する気にはなれないし、例え自民が政権を奪われたとしても、日本の将来が明るくなるとは到底思えません(自公のままならもっと絶望的だけどね(^^;)

ユーザーの方を向いていない企業は必ず潰れるし、客の事を考えない店はいつか暖簾を下ろさなければならなくなります(敢えて何処とは言いませんが(苦笑))
民衆の事を考えていない、国民を“財布”にしか思っていない国が、潰れちゃうのはもう時間の問題な気がします。
政治家さんには、その辺りを今一度考えてほしいと切に願うのですが、あの人達にはそれが一番難しいんだろうなぁ・・・(^^;
by yaskazu | 2008-06-05 00:34 | 社会 | Trackback | Comments(0)
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