不様に生きていきましょうや・・・
緒形拳さんの訃報、確かに驚きましたが、話を聞くにつれ、実に“漢”らしいと言うか、ちょっと憧れちゃう程、カッコいい生き様、死に様だったように思います。

特ヲタとしては、「ゲゲゲの鬼太郎」のぬらりひょんの事を語らなければならんのでしょうが、残念ながら私はまだあの映画は未見(今度の事がなくても、いつかは観てみたい作品ですが)

けど、自分にとっての緒形拳と言えば、やはりなんと言っても「必殺」なんですよねぇ。

勿論、必殺の始祖たる「必殺仕掛人」の“藤枝梅安先生”は言うに及ばずと言うか、池波正太郎の「仕掛人・藤枝梅安」の映像化作品の中では、やはり緒形さんの梅安が一番強烈なインパクトがあるし、梅安=緒形拳ってのは、多くの人が思うところでしょう。

でも・・・



私は「必殺必中仕事屋稼業」の“知らぬ顔の半兵衛”さんの方が、より好きだし、印象に残ってる。

ある種スーパーヒーロー的な梅安先生に比べ、半兵衛さんは(一応)蕎麦屋を営みながらも、昼間から仕事をサボって博打に明け暮れ、挙句に店の金まで博打に持ち出す始末。
事実上店を切り盛りしてるのは内縁の奥さんだから、言わば半分ヒモみたいなもの。
今まで博打で培った“読み”や“運”だけで生き延びてきた様な、つまりはとんでもないダメ男、今風に言えば“負け組”な人間。

けど、そんな人間の裏も表も肌身で知り尽くした、“下層”に生きる“弱い”人間だからこそ、闇の殺し屋に相応しい・・・
“仕事”にしても、プロの殺し屋としての凄みに溢れていた梅安先生に比べ、半兵衛さんは(殺しに関しては)シロウト。
仕事をする時はいつもギリギリ命懸けで、どこか怯えているようにさえ見える緊迫感があった。

そんな・・・“人間味”に溢れてた半兵衛さんが、大好きでした。

半兵衛さんの最終回のラストの台詞は、今でも心に焼き付いて離れません。
「俺たちは不様に生き残った。
人間、生きるため死ぬため、大義名分を欲しがる、 だがそんなものはどうでもいいんだ。
明日のない俺たちは、不様に生き続けるしかないんですよ。
不様に生きていきましょうや・・・」


人間、生きていく内には何度か本当に死にたくなる事はあると思います。
実際、私も正直何度もそういうことはありましたよ。
そういう時、生半可な上っ面だけの励ましの言葉なんかより、この言葉がどれだけ心に響いたか、力になったか・・・

緒形さんの最期が不様だったとは思いません、むしろ冒頭に書いたように本当にカッコイイ生き様、死に様だったと思います。
けど、私にとって緒形さんの演じた半兵衛さんのこの言葉は、挫けそうになった時の力になってるのは間違いありません。

私も、不様に生き抜いて、出来ればカッコよく死にたいと思います。

安らかにお休みください・・・


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by yaskazu | 2008-10-07 23:55 | ニュース | Trackback | Comments(0)
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