噛み合わない・・・
「図書館以外はいらない」という、橋下大阪府知事の財政見直し案。
自分としては、それが人命や健康に直接関わってくるものでなければ概ねは賛成なんですが、そこで働いてる人や利用している人、思い入れのある人にとっては、そういう訳にはいかないってのも多少は理解できる分、確かに痛し痒しなものはあると思います。

例えばこのニュース
橋下知事「費用対効果は?」松本零士氏と意見交換
大阪府立の児童館「ビッグバン」を橋下知事が視察した時のニュースですが、ここでの橋下知事の意見は至極ごもっともと思う反面、なんだかちょっとしたデジャヴを憶えました。

何かなぁと色々考えたのですが・・・



私は先日この視察の様子をニュースでやっていたのを見ていました。
この記事だけでは伝わりにくい部分ですが、いやもう松本先生と橋下知事の話がどこまで行っても噛み合わなくて、まるでオチの無い漫才観てるみたいでちょっと笑っちゃいました。

橋下知事は、記事内にあるようにあくまで(施設の外観との)費用対効果(コストパフォーマンス)の話をしてるんですが、松本先生は“宇宙船が降り立った様な子供に夢を与える云々”と言った(施設の外観の)デザインポリシーを語る事の繰り返しで、つまりは2人とも“別の土壌”で話してる訳だから話が噛み合う訳がない!(^▽^;

松本先生のアレはやはりデザイナー(クリエイター)の視点の意見であって、運営するものの言葉じゃ無い。
これまでの(映画やアニメ等への)関わり方から察するに、先生自身は館長とはあくまで便宜上で、この施設へは建物の外観や設備へのアイディア等は出していても、恐らくは直接の設計や運営には関わってはいないと思われます。
そうでなければ、いくら寄る年波とは言え(失礼(^^;)知事の質問に対してのあの応え方は無いでしょう。
つまり、直接この施設の開発や運営に関わった側の責任という事で、知事が先生を庇ったというのもその辺りを察したからでしょう。

まだこの施設が残るか切られるかは決まってませんが、知事自ら“破産企業”と称した大阪府にとっては、確かに“いらないもの”と言えるかも知れない。
そういう意味では、橋下知事の“破産者の典型例”って言い方は、正論過ぎる位正論です。

しかし・・・

確かに赤字を招いたのは運営側の“下手打ち”が原因だから、余計な予算のかかるものは切らなきゃならないし、夢だの思い入れだの言ってられないって理屈は分る。
私個人はここに行った事もなければ、無くなったところで特に困る事はありませんが、だからと言って松本先生が子供達のためと思ってデザインした心や、そこで働いていた人達の思い入れまで“いらないもの”とか言われたんじゃ、ちょっとなぁ、なんて・・・

で、ここでデジャヴ。
そうか・・・これってなんか“円谷プロ”の買収話の時に感じたものと似てるんだ。

勿論、一介の“映画プロダクション”と日本国の中のひとつの“府”とを同じ土壌で語る事は出来ません。
しかし“クリエイティブ”な事を目指す事と“運営する事”の兼ね合いというのが如何に相反するもので、困難なものかってのを考えさせられた点では、似ているのかも知れません。
実際あの施設で楽しそうに遊んでる子供達の姿を見れば、結局“大人の事情”に翻弄されるのは子供達って点も、同じかも知れません。

私個人も、大阪府にはいらない“箱もの”が多過ぎると思いますが、そういう意味ではちょっと複雑な気分になる一件ではありました。
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by yaskazu | 2008-02-24 23:24 | 社会 | Trackback | Comments(2)
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Commented by れい at 2008-02-26 10:17 x
破綻企業と一緒だから夢や思い入れは無用の長物というのも少し違和感ありますね。まずは建て直しが重要で、それが出来なければ夢や思い入れも結局は見果てぬ夢というのも正しいようですけど、夢も思い入れもないままで成功したら、それを継続しなければ成功が持続しないように思うのは幻想でしょうか。
Commented by yaskazu at 2008-02-26 22:22
>れい様
まぁ、要するに“ともかく現実見ろ!”って事が言いたいのは分るのですが、もう少し言い様があるだろうって事なんですけどね(^^;

文中にも引き合いに出した“円谷プロ”の買収話の時は、買収した「TYO」という会社は元からCG製作等を生業としてた会社なのに、そこの社長がこれまでの円谷の経営のまずさを指摘するのは仕方ないとしても、残してきた功績を蔑ろにするような発言をした事にファンの多くが立腹したんですが、橋下知事の場合は失礼ながら“芸術的”“クリエイティブ”な感性とは無縁な人に見受けられる分、まだ仕方ないかもなって思える部分もあるんですがね(^^;

夢と現実との両立は人類永遠のテーマかも知れませんね。
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