魔戒閃騎・終章
先日、TVシリーズの放送を終了した「牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜」のラスト2本、まだ感想書いていなかったので、記しておきたいと思います。

但し、実際には最後に総集編があって、放送上ではそれが最終回扱いになるのですが、ここでは「〜MAMAISENKI〜」の物語が完結した、実質上の最終章である、23〜24話を扱う事にしますので、その辺りは御了承のほどを。



牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第23話「黄金」
サブタイトルに合わせてか、オープニングタイトルも、なんか黄色いフィルター掛かって、黄金に輝いてましたね(笑)

物語的には22話までで、ほぼシリーズとしての縦軸は消化されていたので、この回は魔号竜イデア、魔獣ギャノン、赤い仮面の男シグマといった“ボス敵”達と、魔戒騎士と魔戒法師の連合軍の“最終決戦”を描くクライマックスになっていて、まるで本格的なハリウッドの劇場映画か、コンピューターゲームのデモシーンかと思うような、凄まじい密度と完成度のCGを持って描かれる圧倒的なビジュアルは、ともすれば自分がその場所にいるような感覚にすら陥るほど、素晴らしい出来映えでした!

これに関しては、文章や言葉では、とにかく凄かったとか奇麗だったくらいしか表現しようがなく、とにかく現物を見てくれとしか言えないのが、歯痒いところですが、少なくとも(予算的にも、技術的にも)テレビシリーズの枠を完全に超えちゃってるのは、シロウト目にも明らかです(^^;

特に圧巻なのは、終盤の牙狼、絶狼、打無の三大魔戒騎士が、各々のの魔導馬、轟天、銀牙、疾風に乗って、乱戦の中を駆け抜けるシーンや、各地から集まった数百、数千とも思える魔戒騎士の大群が、イデアを守る多種多様の号竜軍団と、まるで戦国絵巻の如き“合戦”になるシーンで、まさに必見のひとことでしょう!

ここで登場した“一般魔戒騎士”達が、色違いで同一デザインの、いわば“量産型”な鎧を着ていたことから、黄金騎士、銀牙騎士、白夜、雷鳴、閃光・・・等の“称号”を持った魔戒騎士が、特に選ばれた“高位な”存在という設定が、さり気に裏付けされてます。

まぁ、幾らオールCGでも、さすがに“あれだけの数”を、いちいち全部別デザインにしてデクスチャはって動かすのはムリ!・・・ってのが“実状”なんでしょうけど(←ミもフタもないよ(^^;)

ドラマ部分では、ここにきて山刀翼や、シグトも参戦し、これでテレビシリーズ1作目から、スペシャル、劇場版、そして本作「〜MAKAISENKI〜」に登場し、鋼牙と共に戦ったキャラクター達が、ほぼ全て集合した事となり、正に“集大成”といった様相を呈していきます。

巨大牙狼斬馬剣に烈火炎装させた轟天を乗せたまま、ハンマ−投げの如くブン回してイデアにぶつけると言う、とんでもない“力技”を見せて、次回に続くという、大変な盛り上がりを見せた、ラスト1話前でした。

あ、あとひとつ。
ギャノンに吸収されてしまったシグマが、ギャノンの身体から顔を出すシーン。
ギャノンを演じるピーターの“股間”から、男の頭が“ヌルッ”って出てくるというシーンは、ある種倒錯的で爆笑しそうになったんですが、これが実は最終回の伏線だったんですね。


牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第24話「時代」
前述のように、放送上は25本目の総集編が最終回扱いですが、作品的に実質上の最終回は、この24話となります。

通常のオープニングは無く、タイトルとサブタイトルが出た後、CM挟んでいきなり本編という構成は、近年ではジャンルを問わずに、最終回の定番パターンになってますね(^^;

巨大兵器と化したイデアを破壊するため、魔戒法師達が真魔界に向けて放った数多の魔導筆を、受け取った魔戒騎士達が“光の矢”にして、一斉に撃ち放った“光矢流星”によって、イデアを取り込んだギャノン共々、遂に爆破することに成功。

元々この物語の大きな縦軸には、シグマの企てによって齎された、魔戒騎士と魔戒法師の対立があった訳ですが、過去最強最大の敵を倒すために、全ての騎士と法師が力を合わせることこそ、実は真に“守りし者達”に必用な事だったこと。

太古は魔戒法師がホラーを倒し、現在は魔戒騎士がその役目を担っている。
どちらが優先するとか、どちらが相応しいとかではなく、双方共に力を合わせて戦ってゆくのが、これからの時代に必要とされること。
それは物語の中だけでなく、現実世界においても、皆が力を合わせていくことが、これからの日本にとっても、大切なことであり、求められている事でもある。

サブタイトルの「時代」というのは、そういう意味も含まれているのかもしれない・・・とまで言っては、ちょっと考え過ぎかな?(^^;

イデアが破壊され、生首だけになったギャノンに対し、トドメをさしたのが、カオルの筆を光の矢にして牙狼が放った一撃。

法師でも騎士でもない、普通の人間であるカオルには、筆にホラーを倒す力を宿す事は出来ないけど、あの筆は第10話「秘密」で、カオルがレオと共に見た、霊獣の光に向けて翳した筆で、あの時霊獣の光を受けた事で、筆そのものに力が宿っていたということなのでしょう。

あの筆は多分、どこかで重要な役目を果たすんだろうとは思ってましたが、結果的にヒーローとヒロインが力を合わせ、敵を撃破するための切り札として持ってくる
という構成は、伏線の回収も含めて、なかなか見事だったと思います。

ピーターの生首が空中をフワフワ飛んでるのは、ともすればギャク寸前だったけど、引っ張らずにさっさと片付いてくれたのは、本当に良かったです(ヒデェ(^^;)

このイデアとギャノンの殲滅は、比較的早く決着がついてしまい、密度が高くて盛り上がった割には、案外あっけない印象だったんですが、実はこれが“真の決着”ではなかったんですね。

イデアが崩壊する際、ギャノンの身体から、ズンッて突き出た腕(ここがまたピーターの股間からだったりするんだが(笑))は、取り込まれたと思われた、シグマのもの。

真の最終決戦が、シグマとの決着になるだろう事は、ある程度予想はついてましたが、それを視覚的に派手で大掛かりな、イデアやギャノンとの戦いより、この「牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜」というシリーズそのものの、物語としての“落としどころ”に持ってきた辺りは、作り手側の思いと、見守ってきた視聴者の思いが同じところにあったように思えて、素直に良かったと思います。

いやもう、ピーターの生首やっつけて終わりだったら、本当にどうしようかと思ったよ(←そこまで言ったら、さすがにピーターさんに失礼だよ(^^;)

戦いが終わって数日後、鋼牙との決着をつけるためにシグマが冴島邸に出現。
この時既にシグマの肉体は、一体化していたギャノンが滅んだことで、もはや朽ちるのも時間の問題だったようですが、人間としての安らかな死を選ぶより、自分の野望を打ち砕いた冴島鋼牙への復讐を果たすための執念が、彼を突き動かしていたようです。

そして、シグマとの決着は鋼牙にとっても、果たさねばならなかったこと。
それは、魔戒騎士としての使命以上に、鋼牙自身が過去の自分との“約束”を果たすために・・・

「〜MAKAISENKI〜」の中でも、屈指の名編である、第15話「同胞」(はらから)における、少年時代の鋼牙が“シロ“として、共に修行に励んだ“ムラサキ”こそ、実はシグマだったというのは、シリーズを通して観ていた側には、例え明言こそされなかったものの、明白な事実でした。

その“ムラサキ”と“シロ”との間に交わされた約束。
もしムラサキがホラーになったら、その時は必ず俺が斬る・・・

共に純粋に“守りし者”を目指していた2人の少年が、ちょっとした考え方の違いや、ボタンのかけ違いで、共に歩めたはずの道を、大きく分つことになってしまった・・・

シグマは、正確にはホラーになった訳ではないけど、ホラーと同様の存在になってしまった。
だから鋼牙は、人間であるシグマに対して鎧を召還せずに、あの時の約束を果たすために、魔戒騎士としてでも、冴島鋼牙としてでもなく、修練場の仲間“シロ”として、“ムラサキ”である彼を斬った・・・・

そしてそれは、少しでも可能性があるなら、必ず助けるという誓いも、果たす事にもなる。
何故なら、斬る事によってシグマを、最後は“人間として”死なせてやれるから・・・

劇中の描写を見る限り、鋼牙の方は、腕の傷を見たときから、シグマがムラサキであることを確信していたようですが、シグマの方はどうやら鋼牙がシロだと気づかないまま、倒すべき黄金騎士として、今まで挑んできたように見えます。

そして、互いに最後の一閃の時に宙に舞った、鋼牙のコートの“飾り紐”を見た時、初めて鋼牙があの時の“シロ”だったことに気づいたのでしょう。
そしてその時、漸く全てを悟り、鋼牙の思いを、自分の運命を受け入れることができた。

だからこそ、立った1人の弟レオを救うため、そして自分の“守りし者”としての思いを託すために、自分の魔導筆を授け、人間として死んでいけたのでしょう。

鋼牙自身は否定してましたが、レオにシグマを斬らせなかったのは、例えどんな理由があったにせよ、やはり“兄弟殺し”の十字架を、レオに背負わせないためだったんでしょうね。

そして、破滅の刻印を解くために、ガジャリと契約した鋼牙は、その約束を果たすため、またもカオルや皆と別れ、相棒ザルバとだけの、新しい旅立ちを向かえます・・・。

そして、第1作目から数えて、7年の時を経て、漸く鋼牙とカオルのキスシーンが・・・
まぁ、実際物語の中で、時間がどれだけ経っているかは語られてはいませんが、あくまでファンとして、ずっと見守ってきた側にとっては、とても感慨深いものを感じたのも、確かです(^^)

鋼牙が旅立つ場所の名は“約束の地”で、そして今度はカオルとの約束(カオルの絵本を必ず見る)為に、絶対に帰ってくると誓う。
この「〜MAKAISENKI〜」編は、“約束”がひとつのキーワードというか、テーマみたいなものだった様ですね。

ちょっと嫌らしい話をすれば、この“約束の地”での物語は、劇場版として公開されることが、既に正式決定としてアナウンスされ、特報も流れてます。
本来はこの「〜MAKAISENKI〜」編のエピソードとして考えてたなんて、雨宮監督は仰ってますが、いやいやなかなか商売上手だなぁなんて言っちゃうのは、意地悪ですか?(^^;

鋼牙が旅立った後の、仲間達のその後の日常を描くエピローグの、バックに流れてる歌は、前述の「同胞」の中で流れてた曲で、メロディー自体は毎回番組終了時の提供バックに流れてたり、禍々しくマイナーアレンジされて、赤い仮面の男のテーマとして使われてたものでした。

つまりこの作品は、実はシグマの、そしてその弟であるレオの物語だったのかもしれません。

と言うことで、半年間楽しませてくれた、スタッフ&キャストの皆さん、ありがとうございました!
そして、お疲れさまでした!!


ところで、シグマとの決戦で完全に破壊されてしまった冴島邸、鋼牙が帰って来たときどうすんだ? 
てか、ゴンザさんどうするんだ?(^^;

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ポニーキャニオン


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by yaskazu | 2012-04-06 00:35 | 特撮 | Trackback | Comments(0)
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