先日も書いたように、「海賊戦隊ゴーカイジャー」が終了し、その見事な着地っぷり・・・と言うよりは、むしろ“旅立ちぶり”に、この1年間の、スタッフ、キャスト、そして応援し続けたファンや、本来のお客様である子供達、色んな人の思いの結実を見たようで、その“凄さ”に圧倒され、どう表現していいか分からなくて、ホント放心してるというのが、自分の気持ちを表すには一番近い言葉でしょうか?
ただ、本編の感想とは別に、この作品を語る上では、触れておくべき大切な要素があり、それはともすれば語弊や誤解を生みかねない気もするので、そこは素直に制作者側や、携わった多くの人達の思いやメッセージとして、受け取ってほしいと思うのですよ。 この作品、番組が始まったのは昨年の2月だったし、実際の制作が始まったのは多分一昨年の暮れころだろうと思うから、その時は誰も“あんな事”が起きるとは、夢にも思ってなかったと思うのですよ。 でも、それは起きてしまいました。 番組が始まって間もない、2011年の3月11日に・・・ 正直、日本こんな状況になってしまった中、こんな子供番組、特撮番組なんてやってる場合じゃないだろう、みたいな風潮は、少なからずあった気がします。 でも作り手側は、全国のファンや子供達、特に被災地で毎日不安で苦しい日々を送ってる彼らに、少しでも元気を、勇気を分けてあげたいという気持ちで、こんな時だからこそ、あんな事が起きてしまったからこそ、誇りを持ってこの作品を、何としても素晴らしいものに作り上げるんだという、熱意に火がついたようでした。 ほどなくして、このスーパー戦隊シリーズの「忍者戦隊カクレンジャー」でニンジャレッド・サスケと、「星獣戦隊ギンガマン」で黒騎士ヒュウガを演じた、俳優の小川輝晃氏が、特撮番組に携わった俳優やスタッフに呼びかけ、被災地の子供達に“自分が演じたヒーローとして”エールを送るツイッターを立ち上げ、多くの賛同者によって沢山のツイートが送られ、当時話題になったものです。 それもひとつの切っ掛けになったのかも知れませんが、この「ゴーカイジャー」には、それこそ元祖戦隊物の「ゴレンジャー」以降の各作品から、オリジナルの役者さんが、自分が演じた役柄として次々と登場し、結果的に映画とテレビ合わせて、全作品から最低1人は出演されたということで、その中には既に芸能界を引退している方までが、そのためにだけ限定復帰して出演されたりして、もうこれは奇跡に近い出来事ですよね! 「ギンガマン」のギンガレッド・リョウマを演じた前原一輝氏も、現在は役者を引退されていますが、先のツイッター運動を始めた小川輝晃とは、劇中では兄弟という設定だった事もあり、「ギンガマン編」では、揃って“炎の兄弟”として登場されたし、その前後にはご自身も独自に“ギンガレッド”として、ツイッターで子供達に呼びかけてられました。 これは今でも時折続けられていて、最近のものを私のツイッターでリツイートさせていただきました。 この番組、企画当初から戦隊物のレジェンド作品として、出来得る限り過去作品のオリジナルキャストに出演を依頼する事は決まっていた事でしたが、先の小川輝晃氏の働きかけや、かつてヒーローを演じた人間が、子供達に元気になってほしいという願いや思い、そして熱心に出演依頼をしたスタッフの熱意と努力があったからこそ、実現した事かもしれません。 そして、主役のゴーカイジャー達も、海賊という、本来ならアウトローな存在だけど、建前や大義名分、既存の価値観に囚われない、自分達の求める宝や夢を、ただひたすらに、純粋に掴みとるためだけに突き進んでゆく・・・そんなアウトローだからこそ、どんな困難にも負けないし、絶対に諦めない。 深い悲しみや痛みを知り、勝手に着せれた濡れ衣の海賊の汚名を、敢えて誇りとして名乗り、アウトローとして生きてきたような連中だからこそ、実は誰よりも優しいし、そんなヤツらだからこそ、本当に倒すべき真の悪を、討つ事が出来る。 そんな、規格外のヒーローとして描かれてきたヤツらを、若い役者達も見事に演じ切っていたと思うし、そんな海賊達の姿にも、こんな時代、こんな状況だからこそ、図太く、逞しく生きていってほしいという作り手側の“思い”が込められていた気がします。 多分それは、子供達だけでなく、現実を下手に知ってる分、希望を見いだせないでいるだろう、大人達に対しても・・・ この作品に携わった人々の、そんな願いや思いが結実したからこそ、ただでさえ“お祭り企画”だった番組が、尋常じゃない熱さに満ちた、最強最高のお祭りとして、昇華したのだと思います。 ・・・と、なんか本編の感想書く前に、先に総論みたいになっちゃいましたね(^^; ただ、ここを先に押さえておいた上でないと、多分いつまで経っても頭の中でグルグルしちゃうだけだと思ったので、書き記しておきました。 取り敢えず雑感ということで・・・
by yaskazu
| 2012-02-21 00:15
| 特撮
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