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荒れて吠えてたアウトロー
最近はあまり驚かなくなってきた、過去の名作の実写映画化。
この作品も、個人的には思い入れがある故、正直唸っちゃったのは事実だけど、その風潮を考えれば十分あり得る話だとも思いました。

往年の名作「ワイルド7」が瑛太ら豪華キャスト&スタッフで映画化決定

「あしたのジョー」の時にも思った事だけど、“あの時代”に生み出されたキャラクターは、現在のどんな役者にも演じる事はできないと思うのですよ。

特に実写の場合、高度経済成長時の、良くも悪くも日本人全員がギラついていた時代だったからこそ、その中からすらはみ出してしまったアウトロー達は、今の感覚では想像を絶するような、とんでもないパワーに満ちあふれていた訳で、今の時代の同年代の役者に、それを演じろというのは、根本的に無理な話なんです。

故に誰それにあのキャラを演じれる訳がない、イメージが違うという事自体が、既に不毛な理屈なんですね。
昭和の時代を描くこと自体が、もはや時代劇を作るに近いものになってるのだと・・・

と、よくよく読んでいくと・・・



どうやら、舞台や時代設定を、現代に置き換えて描かれるという事らしく、むしろその選択は正しいかなと思います。

昔の悪と今の悪とは、その“性質”も違うし、そもそも犯罪の内容自体や、街も風景も大きく様変わりしてる。
「ワイルド7」のような類いの作品こそ、その時代に合ったストーリーや映像作りをしないと、逆に滑稽な絵空事になっちゃいますからね。

「ワイルド7」の実写作品と言えば、私ら世代は“あの”TVシリーズを思い出す訳ですが、あの作品は原作とはまた違う意味で、無闇なまでなパワーに満ちあふれていた、あの時代の、あの時間帯の、表向き“子供向け”として作られているテレビ作品としては、限界以上に“はっちゃけてた”からこそ、今でも伝説的な作品になってるのだと思います。

原作も“はっちゃけてた”し、TVシリーズも“はっちゃけてた”
この映画が成功するか否かは、どこまで限界を超えて“はっちゃける”事ができるかどうか・・・ではないでしょうか?

あと、これだけは外してほしくないのは、本当に悪を討つ事ができるのは、正義ではなく、悪を上回る悪であるという、初期の「必殺」なんかにも通じる、基本コンセプト。
自身が悪だからこそ、悪の思考や行動、性質を知り、本当に倒すべき悪を討つ資格を得る。

ヤツらは、確かにとんでもない“悪党”だけど、彼らが倒す悪のような“悪人”ではないんですよね。
でも、それでもやっぱり悪は悪、悪であるが故に、どれだけ愛すべき悪党であっても、いつかは滅んで行かねばならない・・・

この部分は、絶対外してほしくないな。

そうそう、やはり「ワイルド7」とくれば・・・
「こうやるから退治ってんだよ」
やっぱこれ外しちゃ、絶対だめですね(^^)

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望月 三起也 / ぶんか社



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by yaskazu | 2011-03-04 22:17 | 独り言 | Trackback | Comments(2)
Commented by tomoko at 2011-03-05 20:11 x
 最初にこのニュース聞いた時、1分くらい茫然と固まってしまいましたよ。監督さんが「逆境ナイン」の人だということに少し期待するとして、「退治」のセリフはぜひ使ってほしい。キャストのはまり具合は、昔のテレビ実写版がよかったと思います。
Commented by yaskazu at 2011-03-05 22:10
>tomoko様
私もやっぱ、最初は「え?」って思っちゃいましたよ。
ただ、最近は少し免疫が出来てきたのか、意外と冷静に受け止めれましたけどね(^^;

「ワイルド7」を語るなら、やはり「退治する」のくだりは外せませんよね。
テレビ版でも、OVA版でも、ここだけは外していなかった、「ワイルド7」の全てをを象徴するようなシーンですからね。

テレビ版のキャスティングは絶妙なんですよね。
原作とは似ているようでいて、微妙に似てないけど、原作のイメージがちゃんと生かされてるんですよね。
特に草波隊長の川津祐介さんは絶品でしたね。

今度の映画も、草波隊長のキャスティングがキモになるんじゃないかと、自分は思ってます。
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