意外な・・・
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普段はめったに買わない「特撮ニュータイプ」ですが、今度の号は買ってしまいました。
理由としては、「大魔神カノン」の放送終了に合わせて、ちょっと興味のある記事があった事と、先日日大芸術学部の学祭で行われた、「宇宙刑事」シリーズや「キカイダー」を手掛けられた、元東映の名プロデューサー、“吉川進”氏と、高寺Pのトークショーが、抜粋されて掲載されてたから。

その内容については、改めてここに書くのは控えますが、当時の裏話などは面白かったし、吉川氏が高寺Pの事を、私も頑固だったがあなたも相当頑固だったなんて仰ってた辺り、思わず笑ってしまいました(^^)

因みに、このトークショーの司会をしたガイガン山崎氏、実はかつてあるサイトを通じて行われたプチオフ会でお会いした事もあり、個人的に存じ上げてたりします。
当時から年齢にそぐわぬ程の昭和特撮へのマニアックぶりは目を見張るものがあり、近年は特撮雑誌でライターとして活躍されてますので、ちょっと注目しておいてあげてください。

さて、今回それらの記事で一番驚いたというか、意外だったのは、その「大魔神カノン」について。
放送中から気になっていた事が、少し明らかになった事でした。



この物語は、最終的にカノンが心から歌う“いのりうた”で、ブジンサマが復活するというところに物語が結実するというのは、最初から分かってはいましたが、それにしてもカノンの成長物語と(カノンの元カレである幸太郎がイパダダに取り憑かれていたにも拘らず)イパダダ討伐とブジンサマ復活という物語が、根幹のテーマは共通してるのに、両者があまりにも乖離している印象を受ける。

いつまで経っても、物語がひとつに繋がらないのが、正直観ていてイライラしたし、それがファンの支持を得難かった理由のひとつでもあると思うのですよ。

これは正直、物語の構成をマズッちゃったかなぁと思ったのですが・・・

甘かった、実はそれすらもどうやら“狙い”だったようなんですね(^^;

最初の案では、カノンのいのりうたがカノン自身の知らないところでブジンサマに届き、ブジンサマも、カノンの事を最後まで知らないままイパダダを封印して再び眠りに就く。

最後までふたつの物語はひとつにならないで終わってしまうけど、でも互いが知らないまま、物語やテーマは確実に繋がってるという、そういうものをやりたかったそうなんですが、さすがにそれはやり過ぎだろうとい事で、現在のカタチに落ち着いたそうなんですが、もしその別案の方で制作されていたら、確かにこれまでにない、前代未聞の作品になっていたかもしれませんね。

なんか、かつての「イナズマンF」の最終回の準備稿並の凄まじさや意欲も感じましたが、それやってたらさすがに私も暴れてたかも(笑)

結局、高寺Pは現時点で良しとされてる作品の、ある種のテンプレート的なものを望まず、常に何か違うものを追求して行く人だというのは確かなようです。

今は、設定や伏線が最終的に回収され、幾つかの後味の悪さを残しつつも、物語が最後に大団円的に結実すると言う作風が好まれてますが、「大魔神カノン」はそこを尽く外していた印象を受けました。

しかし、そういう“好まれる作風”のベースというか、テンプレート的なものを「クウガ」や「響鬼」で築いたのは他ならぬ高寺P自身だった筈。
それ故に、「カノン」や高寺Pに対する風当たりも強かったと思うのですが、そうであるからこそ、多分そういうところを敢えて・・・というよりは、“わざと”外す事で、別の表現を試みてるのかなという予感は、最初から感じていました。

この辺りは、風呂敷広げ過ぎて話も伏線も回収できないという某Pとは、根本的に別のものと考えていいでしょう(いや、引き合いに出して申し訳ないけど(^^;)

まぁ、それが上手くいったかとは正直言いづらいとは思うし、その試みの結果が、結局「カノン」という作品を、調子の良くない山田太一ドラマみたいな“もどかしい”ものにしてしまったのは否めないとも思うのですよ。

また、幾ら意図とはいっても、作品内で“描かれなかった事”、恐らくわざと“外した”事は、非常に胸に引っ掛かってスッキリしないのも事実なので、今後も機会を見て、それらについて書いていけたらと、思ってます(いつになるかは正直分かりませんが(^^;)


Newtype THE LIVE (ニュータイプ・ザ・ライブ) 特撮ニュータイプ 2011年 01月号 [雑誌]

角川書店


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by yaskazu | 2010-12-05 00:49 | 特撮 | Trackback | Comments(0)
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