先のエントリーでも触れたように、先日劇場版の「牙狼 GARO RED REQUIEM 」を観てまいりました。
昔の、赤と白のセロハンの眼鏡を使った“立体映画”の「仮面の忍者赤影」を除けば、現在の技術によるところの、いわゆる“3D”映画としては生まれて初めての体験でしたが・・・・ 酔った!(^^; いや、これも先日のエントリーで書いたように、睡眠時間3時間という、半世紀を生きたおやぢにとっては非常に辛い、最悪の体調だったからというのに加え、元々近眼で最近は老眼も入ってきた目には少々3D映像は厳しかったようです。 更に、自分の眼鏡の上から3D眼鏡を重ねてかけるカタチになるため、3D眼鏡が顔の上で上手く固定できずに、上映時間中手で押さえてなきゃならなかったため、本来の効果を十分感じられなかった事や、映画に集中できなかったというのもあり、それらが重なって“酔った”ような気分になっちゃんたんでしょうね。 それでも、いくつかのシーンやカットでは、3Dの効果を十分感じる事が出来たものもあり、そこは素直に凄いと思ったし、楽しむ事が出来ました。 また体調が万全の時に、機会があれば再度挑戦してみたいとも思いますが、少し自分には合わないかもなとも、現段階では思います。 一応「牙狼」がそれなりに成果は出てると思っただけに、なんでもかんでも面白がって3Dにすればいいという最近の傾向に、改めて疑問も感じ、技術的にも環境的にも、クリアすべき課題が多い発展途上の分野なのも確か。 伸びてゆくか廃れてゆくかは、これからが勝負でしょうね。 で、内容の方ですが・・・ ビジュアル最優先の、圧倒的な映像美と、歯切れのいいアクション、テンポのいい演出で見せて行くという意味では、紛れもなく「牙狼」以外のなにものでもない仕上がりになってたし、実に“雨宮慶太”作品らしいものであったのは確かです。 ただ、そういった面も含め、特にドラマ部分でいえば、なんかTVシリーズやスペシャルの「白夜の魔獣」でやってきた事と、同じ事をリピートしてるって印象があったのも確かなんですよね。 見方を変えれば、この映画で初めて「牙狼」に触れる人に対して、「牙狼」の作品のエッセンスや魅力が集約されているとも言えるのですが、その割にはTVシリーズからのファンにはちょっと食い足りない気もするのですよ。 同じ雨宮作品で言えば、「ゼイラム」は「2」の方が圧倒的に完成度が高いにも拘わらず、「1」でファンになった者の目には、同じ内容を絵だけを変えただけに見えたのと、近い気がする。 「牙狼」に話を戻せば、今度の映画には、鋼牙とザルバ以外は、カオルやゴンザ、零やシルバ、邪美やダン等々の、TVシリーズやスペシャルのキャラは、一切出て来ず、敵味方共に2人以外は全て新キャラです。 勿論これは、多分役者さんの都合とか、色んな“大人の事情”もあるでしょうが、雨宮監督の意図というのもあったようなのですが・・・ ただ、申し訳ないけどその割にはキャラクターが変わっただけで、これまでの“誰か”の代わりの役割を振り分けられただけで、新キャラ独自の個性とか、このキャラとこの役者でなければってほどのものにはなっていなかったのは、ちょっと残念。 特に“烈花”に関しては、同じ女性の魔戒法師としては“邪美”が、演じた佐藤康恵の強い個性、ドラマとしての鋼牙との関係というバックボーンも相俟って、非常に印象的なキャラだった分、同じ方向性のキャラにしちゃったのは、烈花自身のキャラやドラマが、演じる松山メアリの個性共々、上手く行かされてないように見えたのは、凄く勿体なかった。 それらはホラー側にも言える事で、“通好み”なキャスティングに助けられてはいるものの、キャラクターとしては既存の「牙狼」の中の、どこかで見たような印象だったのは否めないと思うのですよ。 最もそれが顕著なのは、大ボスであるところの“カルマ” 特に最終決戦におけるビジュアルとか、牙狼が英霊と共に戦うというシュチュエーションと共に、TVシリーズの“メシア”と、殆ど変わらないというのはどうしたものかと・・・(^^; まぁ、“おっぱい率”的にはカルマの方が高かったようだし(てか、なにかにつけてやたら“おっぱい”満載の映画だったのは素直に嬉しいけど(笑))劇場の大画面で3Dでおっぱいが揺れるというのは、ある意味男の浪漫が詰まっているとは思うんだが(お それと、カルマさんの“剛毛”ぶりが・・・・(^▽^; いや、正確には多分“毛”じゃないんだろうけど、場所が場所だけに“毛”にしか見えず、それも原作版「デビルマン」のシレーヌみたいな、デザイン的な処理じゃなくで・・・・やっぱ“剛毛”だろうと思っちゃう辺り、これはもしかして雨宮監督のシュミじゃないのかと(笑) そんなところが気になって、肝心の決戦シーンの印象があまり残ってないのは・・・作品のせいじゃなくて、やっぱわしの煩悩のせいなんだろうなぁ(苦笑) と、まぁ色々文句は垂れましたが、それらもひっくるめて“「牙狼」はこれでいいんだ、これが雨宮慶太作品だ、文句あっかコノヤロー”的な、ある種の潔さが感じれたのは良かったし、TVシリーズから通しての「牙狼」の、ある種のプロモーションという見方をすれば、それなりに楽しめるし、1本の映画作品としての完成度は非常に高いというのも確かである事は、フォローしておきますね。 パンフレット。 実に「牙狼」らしい、シンプルなデザインがオシャレです。 光沢処理された黒ベタ一色の下地に、金箔の箔押しという、凝った印刷がされてますが、スキャナだと全部潰れちゃいました(一応補正はしたんだけどね) 念のためデジカメでも撮ってみたけど、今度は光沢処理が災いして、テカッて上手く写らんという・・・ 雨宮め(^^; パンフのおまけにはこんな“お札”が。 でも、どっちが上だか下だかが分からんので、天地間違ってるかもしれません(^^; 右下に見えるのは、入場特典のステレオカード。 角度によって絵が変わる“アレ”ですが、これも現物でないと解んないですね。 そんな訳で、ざっとですが、劇場版「牙狼」の感想、でした。
by yaskazu
| 2010-11-16 00:12
| 特撮
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Comments(2)
こんにちは、つるです。
牙狼の劇場版観に行きたいけどね。確かに3D映像は素晴らしいです。これは認めますが、実は、3Dテレビを体験した時、1分足らずで目が疲れてきた経験がありましたので、しばらくは、2D映像でいいかなと思っています。
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Commented
by
yaskazu at 2010-11-17 20:24
>つる様
3Dは、個人差もあるようですが、やはり目が疲れるという人は多いみたいですね。 3D映像自体の方式や、メガネの方式も統一されていないようなので、そういうのも関係してるのかもしれません。 まさまだ、これからの分野という事でしょうね。
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