大魔神カノン 第20話 感想
もう、遅れに遅れまくってる「カノン」の感想ですが、例によって管理人の都合と体調不良と、怠慢と無精って事で、御勘弁(^^;

20〜21話は、カノンが親の再婚という、実に個人的な人生の一大イベントを、ほぼ突然に迎え、戸惑いながらもそれを受け入れ、祝う事が出来た事で、漸く心からの“いのりうた”が、身体から自然に湧き出る域に達するまでを描いた、言わば“心”の到達編。

いよいよ、クライマックスに突入して行きます・・・



20〜21話で、ある意味内容以上に目を引くのが、江良圭監督による凄まじいばかりの“長回し”演出。
中でもこの20話の冒頭と、21話のラスト近く辺りのそれは特に目を引き、カノンの心情や物語のひとつの到達点を、非常に印象深く伝えてきます。

公園の鉄棒に逆さにぶら下がってるカノンのアップから始まり、タイヘイが上で座ってる少し大きい大人用の雲梯(?)を捕える位置までカメラが一度横に移動し、そこから2人でいのりうたの新しい歌詞について話しながら、鉄棒を降りたカノンがタイヘイのいる雲梯の下を潜りながら、更にその隣にある子供用の小さな雲梯に上ってそこに寝そべるような姿勢をとるまでを、クレーンを使ってまたカメラが移動し、俯瞰のロングでカノンの姿を捉えた後、2人が“お腹減った〜”と会話しながら帰って行くまでを、フルショットの正位置で捕えるまで、またカメラ移動(ここらは、文章では伝わり辛いから、是非一度実際に見てほしいところ)

この間、全くカット割り無しの1カット撮りで、計ってみたら概ね2分間の延々の長回し!
テレビシリーズの、特にこういう“ジャンルもの”と呼ばれるドラマ(或いはアニメ)は、短く派手なカットを多数畳み込む事でテンポを出して行くのが常套手段で、それに慣らされてる目には少々度肝を抜かれた気がします(下世話ながら、役者さんNG出したら大事だろうから、プレッシャーキツいだろうな(^^;)

しかし「大魔神カノン」という作品には、この江良演出は実にマッチしていて、日常的な空間の坦々とした演出で、リアルな人間のドラマが伝わって来ます。
18〜19話の担当だった“清水厚”監督の、いわゆる“実相寺テイスト”な、ちょっと奇抜な映像を積み重ねて行く手法とは好対照で、比べてみるのも一興。
“そういう楽しみ方”が出来るのも、映像作品の楽しさだなぁと、改めて思う次第(^^)

ばろく父ちゃんが東京に出てきた本当の理由は、実は“好きな人”が出来てその人に再婚を申し込む為だった事を、話の流れで打ち明けられたカノンは、あまりに突然の事で面食らってしまいますが、それを受け入れられないほど子供という訳ではないにしろ、どう反応していいか解らないというのも正直なところ。

この“父ちゃんの告白”のシーンも、冒頭シーン同様1分半程の“長回し1カット”で撮っていて、下手に表情をアップにしないで、呆気にとられて膝で立ったままの姿勢で、両手をフラフラさせて口あわあわさせてるカノンの姿が、その“戸惑い”を実に上手く演出しています。

あぁ、そうか・・・
今から思えば、父ちゃんがくららちゃんの件で、他人の家の事情に関わらない方がいいって言ったのは、この辺の事も踏まえての事だったのかもね。

その父ちゃんが惚れちゃった相手というのが、高齢者施設の職員をしている“あかり”さん。
まぁ、ひと言でいえばよく出来た優しい女性で、父ちゃんの新しい奥さんというだけでなく、カノンの新しいお母さんとしても申し分ない人なんですが、こういうのは男の方が“空回り”しちゃうってのは、ドラマでも現実でも世の常って事で(笑)

あかりさんを演じるのは“有森也実”さん。
少し見ない間に、すっかり“こういう役”が板についちゃう歳になっちゃったねぇ・・・
自分がおっさんになる訳だ(^^;

他に、施設入居中のお婆さん役に“大空真弓”さんとか“弓恵子”さんなんかもいらしてて、何気に豪華キャスト!
アータ、弓恵子さんですよ!バラージのチャータムですよ!それがお婆・・・・いやぁ、ホントに自分がおっさんに・・・orz

カノンがバイト先の先輩のつばささんに、父ちゃんの再婚話を相談してた時に、施設から抜け出しちゃったお爺ちゃんを探しに、偶然店にやってきたあかりさん。
この時点ではお互いにその素性を知らない訳ですが、こういうカタチで知り合うというのも、運命と言うか、めぐりあわせみたいなもんかも知れませんね。
因みに、このシーンでも1カット長回し使用ですが、ここはちょっとやり過ぎな気もしないでもない(^^;

先の店内のシーン、つばささんは制服なのに対し、カノンは私服だったから、多分バイト終えて帰るところか、本来非番だったのを、父ちゃんの事を相談しにきたついでに店の事手伝ってたところか?
ともあれ、件のお爺さん探しを買って出たカノンは、公園で無事発見し、そのまま施設まで送ったところで、施設の仕事の大変さや、そこで献身的に働くあかりさんの“人柄”に触れる事となるのですが、そこにお爺さん探しに出てて帰ってきたのが、なんとばろく父ちゃん!

この時点で、カノンは概ねの事を察する訳ですが、父ちゃんに言わせれば白黒ハッキリするまで娘には知られたくなかったとの事。
しかし、カノンにしてみればそんな大切な事を相談も無くかってん決めちゃおうとする父ちゃんに対して不満が残る。

なんかこういう感覚、凄く分かる気がします。
親ってのは、大切な事ほど相談もせず、ひとりで勝手に決めちゃうって事は結構あるけど、それは子供に余計な気遣いさせたくないって気持故でもあるんですよね。
しかし、親にとって子供がいつまでも子供であるように、子供にとっても親はいつまでも親な訳で、本当に年端も行かない子供ならまだしも、分別のつく年頃になり、精神的にある程度自立しているのなら、やはり大切な事はちゃんと相談してほしいというのが、親を思う子供の気持。

その辺りの、親子の微妙な気持の“揺らぎ”のようなものが、カノンと父ちゃんが夜道を話しながら歩いてくシーンは、とてもよく心に伝わってきます。

一方で、イパダダの凶暴化はとどまるところを知らず、サワモリ達ももはや追いつく事すらままならない事態にまで・・・
ここで今回より新しいオンバケの仲間として、カマキリ姐さん“キリノハ”登場。
これまで出てきたオンバケの中では、最も戦闘能力に長けた、クールな女戦士といったキャラクターですが、身を呈して仲間であるハシタカを守って戦ったりと、心の底には優しさも秘めてるようで・・・まぁ、いわゆる“ツンデレ系”ですな(^^)

そう言えば、カマキリのメスって、確か“アレ”の後にオスを餌にして食い殺しちゃうんですよねぇ・・・(^^;
カマキリのオスには生まれたくないけど、キリノハさんには食われてみたい・・・(殴!)

“だいちゃん”でも、オタキさん、イケチヨさん、トモスケまでもが、イパダダ討伐の為に動き始め、タイヘイだけが“切札”であるカノンの事を任されて、ひとり残っている状況・・・

プライベートが色々慌ただしくなってきたカノンも、そんな中で確実に“歌姫”としての役割に関わって行かなければならなくなってきた模様。
カノンが産まれた時に家族と撮った記念写真の背景に写り込んでる、岩となったブジン様の姿・・・
カノン自身は、その意味を(この時点では)まだ知らされていない訳ですが、カノンがまだ“心からのいのりうた”を歌える域にまでその心が、ほんのあともう一歩届いていない状態で、真実を知らせる事を躊躇うタイヘイの心情も、予断を許さないイパダダとの決戦との間で、ゆれ動いてる様子。

施設では、父ちゃんが意を決してあかりさんに“プロポーズ”したものの・・・・玉砕orz
あかりさん自身も、実はばろく父ちゃんに好意以上の感情を持っている。
だからその申し出は、本当は嬉しい筈なのに、施設の事や入居者の爺ちゃん、婆ちゃんの事が気になって、受ける事は出来ないという事情・・・

勿論、父ちゃんもその辺りは百も承知で臨んだ事なのだろうけど、それ故に“ふられた”ショックは大きい。
それまで、カノンにすら見せた事の無かった”泥酔”状態で帰宅するその心情は察するに余あるけど、そんな父親の姿を見たカノンの中にも、決意めいたものが生まれたようで・・・

で、以下は後編に続くと。

大魔神カノン Blu-ray BOX2 初回限定版

角川映画


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by yaskazu | 2010-09-08 00:11 | 特撮 | Trackback | Comments(0)
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