OP&ED刷新や、新キャラ登場に新展開と、文字通り“第2部”に入ったという感じ。
今回の最大のポイントは、サキさんの動向と、それに対するカノンの反応。 この辺りは、今後の物語の行方に関わってくるものと思われるので、注目ですね。 では今回のポイント。 オープニングが変更。 これまでのものをベースに、カットの差し替えや新キャラの挿入、主題歌の歌詞が(恐らく)2番が使用され、アレンジも若干変わっている模様(但しこれは、2番の部分のトラックを使用しているからかも知れません) 一番違っているのは、これまで沈んだ表情が多く、暗いイメージだったカノンのカットが、明るい表情の新撮カットに多数差し変わった事で、前回までの展開で元の明るさを取り戻してきたカノンを表現していて、全体のイメージが“暗”から“明”に変わった事でしょう。 そしてそれは、エンディングで更に確実に・・・ 冒頭で描かれる幸太郎の処遇。 イケチヨさんに“子守唄”歌ってもらって、羨ましいなぁ幸太郎・・・・って、いやそういう事じゃなくて(^^; これまで他のオンバケさん達に比べて、イマイチ役割がハッキリしなかった感のあるイケチヨさんですが、どうやらああやってイパダダに冒された人間を浄化したり、癒したりするのが彼女の役割だったようで、そこらが人を癒すための存在である“金魚”である所以なんでしょうね。 彼女の飼い主だった花魁も、ある意味“癒す”のが仕事だった訳だし(癒されたい、“そっち”方面で・・・(^^;) 幸太郎が目覚めた後、物語にどうか変わってくるかは気になるところですが、オンバケさん達が気にしてる様に、彼の肉体が殺人に使われた以上、逮捕される可能性もあるだろうし、カノンにとってもそれは影響が大きいだろう事も確か。 イケチヨさんの癒しが、彼をいい方向に導いてくれればいいんですがね。 当のカノンちゃんは、まだ幸太郎の事を何も知らされず、若松との出会いで少し人を信じる気持ちが持てる様になったという事で、タイヘイに“いのりうた”を聞いてもらう訳ですが、まだ心に染み入るまでには至ってないとの事(案外きびしいな、タイヘイ(^^;) この辺りの、いまだにカノンの中に“くすぶってるもの”の正体は、恐らく今回からのサキとの関係に関わってくるのだろうし、そこを乗り越える事が、カノンに残された試練のひとつ。 そして、それは幸太郎との事を時分の中で整理する、或いは受け入れる事にも繋がってくるのではないでしょうか? それにしても、街灯の上の“お姫様だっこ”は、TVの前で見てても恥ずかしかったぞ(笑) 幸太郎を離れて暴走を始めた冴木のイパダダを追って出たサワモリ達の一行に、新登場のオンバケのお仲間が合流。 前田健さん演じる“タメキチ”は、なんか金庫のオンバケみたいですが、頭の中には銭のオンバケの“ドウカン”さんが住んでらっしゃいます。 金庫の中に銭・・・・・よく出来てるんだかネタなんだか(笑) ドウカンさんはイパダダの行方を追うレーダーみたいな力を持ってるんですが、なんか“ひとりコックリさん”みたいだな・・・ 声を演じるのが“田中信夫”さんと言う、これまた私ら世代にはツボな方。 フクマツさんは小林清志さんで、ブジン様は上条恒彦さんという、このシブイところ揃いなマニアックなキャスティングは、やっぱ高寺Pのシュミ? しかし、ドウカンさんもソフトクリームを所望とは、可愛いというかなんというか(^^) そう言えば、今回はブチンコが天下御免でカノンに魚肉ソーセージ貰って喜んで食ってましたが、カメのエサやりと同時にって事は、ブチンコもはやペット扱いなんだろうか?(笑) そしてユモンジさん。 予告を見るかぎりは“やかん”のオンバケみたいですが、蒸気機関車みたいに煙吹きながら戦っていた所を見ると、パワー系の戦闘要員ってところなのかな? どっちにしろ、みんなキャラ濃すぎと言うか、個性豊かすぎるよ(^^; 今回、最も大きなポイントとなるのが、サキさん。 幸太郎があの“ていたらく”なのは、オンバケさん達以外は知る由もない事だから、実世界では完全に行方不明扱いになっていて、ライブにすら姿を現さない事に、サキさんは随分イラついてるようですが、0°Cの他のメンバーの話だと、以前にも同様の事があった模様で、その時は“女の所”に居たという話。 その女というのが、カノンと二股かけてた人なのかどうかは分かりませんが、どうもサキが入る前の話なのは間違い無さそう。 そんな幸太郎の問題行動や、“TO THE TOP”が盗作らしい事が事務所側にも露呈した模様(“どこかのわらべ歌”にそっくりって言ってる辺り、カノンと同郷の人物の耳に入ったのかも)で、幸太郎を解雇してサキにリーダーをやってほしいって話に・・・ サキとしては、“TO THE TOP”が盗作なのを分かっていながら、ファンの声援との板挟みになりながら歌い続けていた事には後ろめたさを感じていたようで、カノンとは違った意味で歌に気が入らなくなっている事もあり、決めかねている様子。 そんな時に、初心に戻るつもりで部室内で見ていたノートの中に、偶然カノンの書いた日記と、その中にあった“詞”に心を動かされたサキのとった行動は、大胆でありながらも彼女らしいものでした。 カノンの詞に自分が曲を付け、カノンに組んでほしいと頼みにいく・・・・ 確かに、見方によっては非常に図々しいとも言えるし、謝罪するなら呼びつけるのではなく自ら出向くべきって言う、タイヘイの意見ももっともだし、カノンにしても、最初は内容も分からずいきなり会ってくれと言われても、ハイそうですかとも言えないし、サキが悪い人間じゃない事や、彼女もまた苦しんでるだろう事を理解しいても、そう簡単に“わだかまり”が消えないのも、またもっともな事。 それでも、そんなカノンを追いかけてまで会いに行き、最初に土下座してまで“TO THE TOP”の件を謝罪する態度を見せられれば、カノンとしても無視する訳にはいかないでしょう。 良くはないけど、でももういいからというのはカノンの素直な気持ちだろうし、何よりもカノンがサキの苦しみを最も理解しているだろうから、サキの事を許す気持ちにもなれた。 第一、カノン自身が言うように“いのりうた”自体は、カノンにとって大切な歌ではあっても、自分が作った訳ではないし、何より勝手に盗用したのは幸太郎ですからね。 そして、その上でのサキの予想外な提案。 更に、驚くというよりは戸惑っているカノンの前で、その歌を(夜の公園で)歌い始めてしまうと言う大胆な行動。 歌を、音楽を、愛してるという点においても、起源を同じとする歌と、1人の男の行動に、違うカタチで苦しめられてるという点では同じなはずの、カノンとサキの決定的な違いが、実はここなんですね。 勿論、単純に性格的な事もあるだろうけど、カノンは“あの事件”を境に、どんどん後ろ向きになって行き、タイヘイ達との出会いを基に少しは元の自分を取り戻しつつはあっても、まだどこか後ろを向き、逃げているところがある。 それに対しサキは、落ち込みやジレンマには陥りはしたものの、その解決策や突破口を、自分の手で探り、見つけだそうとした。 前向きになりふり構わず、逃げずに戦おうとしたんですよね。 そして、サキをそう言う気持ちにさせる切っ掛けになったのが、カノンの“詞”の前向きな内容に誘発されたからだというのに、当のカノンはまだ少し後ろを向いてるというのも、なんだか皮肉な事です。 前向きだった頃の自分の作った詞を元にした曲を、心の底から歌うサキの姿は、カノンにとってはより複雑なものに映るでしょうが、このサキと向き合う事はカノンが本当に自分を取り戻す大きなカギになる事は多分間違いなさそうです。 さて、ドラマはどんな風に展開して行くのでしょう? ・・・・しかしコレ、普通に見ればサキの方がヒロイン的要素が大きいし、ドラマ的にもサキを主人公にしてカノンをアンチキャラに設定した方が、絶対に“作り易い”し“進め易い”し、視聴者も感情移入し易いかも知れない。 今でこそ明るくて可愛い面も出てきたものの、最初の頃のカノンなんてむしろ鬱陶しい“嫌キャラ”で、それで離れちゃった人も結構多いと思うんですよ。 でも見方を変えれば、そういう“ありそうなもの”や“普通ならそうする”事に逃げず、敢えてセオリー破りを貫く事で、自分らのメッセージを伝えようとしているとも言える訳で、そういう意味ではこの「大魔神カノン」って番組自体が、自分らのやらんとする事に対し、前向きに、逃げずに戦おうとしているのかも知れません。 実際、第1話からずっと観てきた自分としては、今はカノンのことを最後まで見守りたい気持ちでいっぱいですからね(あ、やっぱ高Pの“思うツボ”にハマッてる気が・・・(^▽^;) そしてエンディングも変わりましたね。 こちらはタイトルバックも曲も全て一新で、前期がベッドで眠っているカノンを延々と映していたのに対し、今回は明るい日射しの町中を、笑顔で歩いて行くカノンの姿を追うというカタチになっており、前回のEDのラストカットが、カノンが目を覚ましそうになるものに差し変わっていた事と繋がっていると考えると、結構意味深いものがあるように思えます。 曲も少しアップテンポで軽いノリの明るいものになり、前期までのイメージとはほぼ逆に近い印象になっていて、きっとこれがカノンの今後の行く末を暗示しているものなのでしょう。 残り半分となった「大魔神カノン」 もう、私も最終回まで追い続ける事に、揺るぎはありません。
by yaskazu
| 2010-07-20 23:41
| 特撮
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