侍戦隊シンケンジャー 第四十五幕「影武者」
年明け早々「シンケンジャー」が凄い事になっていますね!
元々、近年の戦隊物でこれだけ毎週観るのが楽しみだったのは「デカレンジャー」以来でしたが、ここまでやってくれるとは正直思いませんでした!

そう言う訳で、前のような細かい感想は書けないと思いますが、これから最終回まで出来る限り、少しずつでも追いかけていきたいと思います(その分「W」までは手が回らないと思いますが、そこはご勘弁)

では本題。



>丈瑠はあの女の子の影武者ですか?
このセリフを茉子に言わせる辺りが、キャラクター同士の関係をしっかり築き上げる小林靖子さんらしいところですね。

殿が実は影武者だったってのは、ネット上では早くから囁かれてたそうですが、私はその辺りのネタバレ系には一切触れてなかったので、この展開には“素”で声上げてたまげました(あの予告は正月恒例のおバカネタだと信じてた!)

しかし、後で公式HPや雑誌等で書かれてたものを見れば、確かにアレもコレもと思い当たる様な伏線が最初からいっぱい張ってあったのに、全く気づいてなかった自分の“迂闊さ”が、ちょっと悔しかった(感覚が鈍ったらしい・・・(^^;)

けど、それとは別に「シンケンジャー」を観ていて、私がずっと感じてた“もやもや感”の正体もスッキリしました。
私が感じていたもやもやは、十蔵が“いびつ”と称した、丈瑠のキャラクターの“ブレ”だったんですね。

小林靖子さんの描くキャラクター・・・特に主人公は、総じて皆決しておのれを曲げない様な“芯”を持っていて、あまりブレのないのが特徴だったと思うのですよ。
確かに悩んだり苦しんだりもするけれど、それはおのれを曲げない(曲げれない)が故の事として描かれていたと思います(「龍騎」の真司も「電王」の良太郎もね)

けど「シンケン」では、流ノ介たち他のシンケンジャーを始め、外道衆側も皆キャラが確率していてブレを殆ど感じないのに対し、殿である丈瑠だけがやたらブレていた様に感じてたんですね。
それも他の方が書いた回より、むしろ靖子さん御自身が書かれた回に、それが顕著のように感じられた・・・

それが、実は丈瑠自身が“影武者”で、志葉家当主どころか、侍ですらなかったという、中途半端なブレた存在だったからで、それ自体が既に伏線になってたんですね。

しかも公式HPによれば、それらが皆当初から決まっていた事だったとは・・・いや見事です、さすが靖子にゃん!・・・参りました!(^^;

>シンケンレッド、志葉薫
突如登場した、本物の志葉家十八代目当主で真のシンケンレッド、薫姫。
この姫が、こういう展開みせた時によくあるような“実力伴わないくせにスゲー嫌な小娘”とかだったら、逆に救われてたかも知れない。

しかし、戦闘では丈瑠は勿論、他のシンケンジャー達とも決してひけをとらない実力をみせ(腕力や体力で劣る部分は脚とか重力を使ってしっかりカバーしてる!)しかも封印の文字も完璧に習得済みという辺りは、正に“本物”を感じさせる。

その上、若干14歳の少女ながら・・・と言うより、14歳だからこその純粋さや真摯さから、本来自分が成すべき使命や宿命を、他者に背負わせその陰でのうのうと生き延びる事を良しとせず、血の滲むような努力と訓練を経て志葉家十八代目当主に相応しい力を得、満を持してやって来たとなれば、それは正しく“侍”の魂そのもの。

現時点ではまだ薫姫のキャラクターは詳しくは描かれていませんが、決して流ノ介達を見下したりする態度はとっていないし、恐らくはそういう“嫌キャラ”や“アホキャラ”という事はなさそう。
むしろ、自らの感情を隠して当主たらんとする態度をとってる様に見受けられる分、彼女自身も己が決意に苦しんでいるとも思える。

だからこそ、シンケンジャーの仲間達は、侍としての使命と、これまで殿と信じて共に戦ってきた丈瑠との絆の狭間で揺れ動き、その感情を自分でどうすることも出来ず、苦しんじゃうんですよね。

丈瑠達は勿論、恐らくは薫姫にも・・・登場人物全員に大変な苦悩と試練を背負わせる・・・
ホント容赦ないな、靖子にゃん(^^;

>丹波、黙れ!
その分、憎まれ役を一手に引き受けてるのが、姫の爺たる丹波さん。
いやもう、ホントに憎々しい事この上ない物言いと態度で、特に源ちゃんに対するそれはダイゴヨウでなくてもブチ切れもんです(源ちゃんいなかったら今頃シンケンジャー全滅してたぞ、多分)

丹波さんのベースキャラは「ハイジ」のロッテンマイヤーさんらしいのですが、そういう役回りであるならば、単なる憎まれ役では終わらなさそうではあります。
この人はこの人なりに背負ってるものがあるのだろうし、そこまで描いちゃいそうなのが小林脚本ですから、そこはちょっと楽しみ(時間ないけどね・・・(^^;)

>殿の土下座
しかし、本当に一番辛くて苦しいのは、やっぱり丈瑠。
当主どころか侍ですらない自分が、殿を名乗り、装い、自分と同じ年頃の仲間達を家臣として従え、時に盾としてきても、一切真実を告げれずに戦ってきた中、いつしか彼らと心を通わせ、絆を築いてきてしまった事に対する、罪の意識・・・

真実が明らかになった今、そんな“嘘つき”な自分がこれ以上皆と共に過ごす訳にはいかない。
そんな思いが起こさせた、丈瑠の皆に対して深々と見せた“土下座”・・・

あれは丈瑠自身も断腸の思いだったろうけど、シンケンジャーの仲間達はもっと辛かったと思う。
そしてそんな丈瑠が、今後も姫と共に戦ってゆく事を皆に望む事は、一層その辛さを倍増させるんですな。

>びっくりするほど何も無いな
突然御役御免となり、言わば“タダの人”になってしまった丈瑠。
影武者とはいえ、今まで殿様として、侍として、シンケンレッドとして生きてきた自分から、それらを取ってしまったら、本当に何も残っていなかった・・・

今まで自分の背負ってきたものから解放されるという事は、同時に自分自身のアイデンティティーのようなものまでも失ってしまう事を意味してた訳ですが、そのびっくりするほど何も無い自分に気付いて思わず吐き出すこの言葉・・・

なんか、仕事一筋に頑張ってきて、成果もちゃんと残してきたのに、本社の一方的な都合でいきなりリストラされた雇われ社長みたいな心境だと考えれば、私ら世代のおぢさんには解りやすいし、正に身につまされるシーンだったりするんですが、ここは丈瑠の姿があまりに痛々しすぎて、今回最も切なくて辛いシーンです。

>あんなタケちゃん、見た事ねえ!
元々侍ではない事や、子供の頃からの友という意味で、今の丈瑠を救う役目は源太ってのはごく自然の成り行きではあると思うけど、殿様とか侍とか関係ない間柄だからこそ、他の4人とは違った意味で、今の丈瑠の姿は源太にとって見ていられない筈。

まぁ、ここで丈瑠に寿司握らせようなんて考える辺りは如何にもゲンちゃんらしいけど、流ノ介達とは違った“友への思い”に溢れた行動でもあります。

ここでその思いを伝えるまでに姿を消されちゃった事は、影武者云々以上に源太にとってはショックだったでしょう・・・

>こんな事抱えて、ずっと・・・・
丈瑠の願いを聞き入れ、薫姫と共に戦い、ナナシ軍団を撃破したシンケンジャー達。
けど、薫姫がシンケンレッドとして相応しければ相応しいほど、姫と共に戦う事が本来あるべき事であればあるほど、皆の胸に去来するのはより複雑でやりきれない、丈瑠への思いと苦悩・・・

4人がヘルメットの中で独白するモノローグは、各々のキャラクターや思いが強く出ていて、秀逸ですね。
丈瑠が侍でもなければ殿でもなかった事が、逆に殿様としての丈瑠の存在意義や、侍としての生き様、共に築いてきた絆の深さを改めて思い起こさせる事になるとは、なんとも皮肉です。

>何も無いよりかはマシか
十蔵にとっては、丈瑠がシンケンレッドであろうがなかろうが、関係がなかった模様。
むしろ、丈瑠が影武者という元々“いびつな存在”だった事は、人でも外道でもない十蔵自身も“いびつな存在”という意味では、文字通り表裏一体だった訳で、ここらも最初からの狙いだったとすれば、靖子にゃんもう完全犯罪ですよ(^^;

何も無くなった今の丈瑠は、更に十蔵に近しい存在になったとも言え、ただ純粋に強さを求め、剣を交わす事が、今の丈瑠に残された唯一の存在意義という事でしょうか?

・・・・でも、本当にそれでいいのか?

波乱を含んで、さて次回!

じ・・・爺がぁーーーー!!

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by yaskazu | 2010-01-15 20:37 | 特撮 | Trackback | Comments(0)
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